わりきり

今のカノジョとの出会いは、もともとは援助交際だったんだよ。
まあ、援助交際と言っても軽いデート援で一緒に食事したりお茶飲んだりする仲だった。いわゆる俺みたいな男とわりきりで付き合ってくれていたわけね。
でも、俺は映画が好きで彼女にそれを話すと「私も好きです!」と気が合ってね、一緒に映画を見に行ったりもした。映画ってだいたい2時間くらいはあるでしょ?その前後の食事などを含めると、わりきりにしては結構長い時間付き合ってくれたと思う。それで1万円くらいで相手をしてくれるのだから懐にも優しかったね。ああ、食事代や映画代はもちろん僕が出しているから、出費はそれだけじゃすまないけども。
「好きな映画を見れて、美味しいものを食べさせてもらって、それでお金を頂いてるんだから申し訳ない感じですよ」なんて、うれしいことも言ってくれた。
うん、まあ、当時から俺は彼女のことは好きだったんだろうな。もちろん、好きじゃなければリピートしないしね。ついつい、わりきりと言うことを忘れそうになったことも何度かあったかな。
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だから、彼女にお金を渡すのはデート援に対する報酬と言うよりも、あくまでもお金の関係だからね、と自分に言い聞かせるためだった気がする。愛を告白して付き合ってくれたらもちろんうれしいんだけど、それはわりきりで俺の相手をしてくれる彼女に対しても失礼だ。彼女が俺に付き合ってくれるのはあくまでもビジネスなのだから。彼女にとってのプライベートの幸せは俺は知らなかった。せめて、ビジネスで俺と付き合ってくれた得たお金で彼女がプライベートを充実させてくれたら、俺はそれで満足なんだ、と無理やり思うようにしていたね。
でもね、実は彼女から告白されたんだよ。「わりきりなのに割り切れなくなりました」なんてさ。
うれしかったね。断る理由なんて何もないよ。わりきりだからって割り切ろうとしていたのは俺の方なんだよな。その根底には「俺みたいなやつのために」という俺自身の自虐があったんだよ。でも、わりきりが出会いのきっかけになることもあるんだ。
年の差は40歳か。還暦を迎える俺だけど、これで老後も安心だ。恋人だからって割り切って俺のシモの世話とか彼女はしてくれるかな?
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